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●千匹の蛇を刈り込んだ池

11/10日の刈込池(福井県大野市)です。雲がかかり三ノ峰は見えませんでした。また、ブナの葉も茶色くなり、紅葉も終わりかけでしたが、多くの人がお昼ご飯を食べたり、散策を楽しんでいました。上小池駐車場からは、ゆっくり歩いても2時間程度と周回できます。

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余談「刈込池伝説」
泰澄大師が開山した時に、山上には三千匹の大蛇がおり、山麓住民を悩ませていました。それを見た大師は、最も凶悪な千匹を斬って塚に埋めました(黒ボコ岩下の蛇塚)。次の千匹は千蛇ヶ池に封じ込め雪でふたをしました。そして、残りの千匹は越前の小池に刈り込み(追い込み)ました。この時に、大師は大蛇に向かって「三熱(※1)の苦を受けるよりは、この池に入り、弥勒(※2)の出世を待つがよかろう」と言い、大蛇は涙を流して角をふせて池に入ったと言われています。

※1「三熱(さんねつ)」
竜・蛇などが受けるという三つの苦悩。熱風・熱砂に身を焼かれること、悪風が吹きすさんで住居・衣服を奪われること、金翅鳥(こんじちょう)に食われること。
※2「弥勒(みろく)」
釈迦入滅から56億7000万年後の未来の世に仏となってこの世にくだり、衆生を救済するという菩薩。

改めて、力ずくではなく、話し合い、お互いに納得して解決することは大切と感じました。しかし、56億年はちょっと長すぎるのでは...

参考・引用
国立公園ガイドシリーズ白山国立公園《上小池地区》、刈込池前解説板(⑧刈込池の伝説)、大辞泉